10月 7, 2023

こむら返り

こむら返り

こむら返り(こむらがえり)は、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して、痙攣(けいれん)を起こすことで起こります。
ちなみに、こむらがえりの「こむら」はふくらはぎのことを指します。その名の通り、ふくらはぎに多く起こりますが、実は、足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも発生します。運動中や就寝中に発症することが多く、妊娠中や加齢によっても起きやすくなります。こむらがえりを起こすと、強い痛みを伴いますが、ほとんどの場合は数分間でおさまります。

こむら返りには様々な原因があるとされています。

ミネラルバランスの乱れ
カルシウムとカリウムは、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする働きがあり、この2つのミネラルを調整しているのがマグネシウムです。3つとも大切なミネラルですが、特にマグネシウムの不足は腱紡錘の機能低下に大きな影響を与えます。

血行不良
体の冷えや座り仕事等による血行不良、寝ている間の血行の低下など。

筋肉疲労
激しい運動などで、筋肉が異常に収縮し、痙攣を起こしてしまいます。

筋力低下
高齢による自然なものがあります。女性の場合、女性ホルモンの減少に伴う筋力低下も原因の一つ。

体温低下
夏の冷房や秋冬の体温低下があります。

眠る姿勢や環境
あおむけで重いふとんを使うことも原因となります。

水分不足
睡眠中にはコップ一杯の汗をかくと言われており、これが、睡眠時及び朝方につる原因の一つになります。また、お酒やコーヒーの摂り過ぎによる脱水も原因の一つです。

緊急処置患部を伸ばすこと>
こむらがえりが起きた場合は、応急処置として患部を伸ばします。足の指を持ち、体の方へと引き寄せ、アキレス腱を伸ばしましょう。また、壁に足の裏を押しつけて、ふくらはぎを伸ばしても。ただし、無理やり一気に伸ばすと筋肉が損傷し、肉離れを起こすことがあります。慎重に、ゆっくり伸ばしてください。

予防としては、運動前のストレッチ運動、充分な水分補給・塩分補給等をしっかり行うことが大事です。
こむら返りに効果があるツボとしては、『承山』や『陽陵泉』等があります。

承山』は、アキレス腱を下から上にたどり、硬い筋肉に変わるところにあります。

陽陵泉』は、膝のお皿の下を外側にたどっていくと、盛り上った骨(腓骨頭)があります。その腓骨頭の前側斜め下の骨際にあります。

ツボの押し方としては、両手の親指を重ねて、多少強く押します。痛みがゆるんでけいれんしなくなるまで押し続けて下さい。

起こる回数が多くて生活に支障が出てしまう方は、他の重大な病気が隠れていないかチェックする必要があります。こむら返りが起きやすい病気を表に挙げましたが、喉が渇く・手足がしびれる・歩行しづらい・腰痛がある・足が異常にむくむ・言葉のもつれなどの症状に思い当たる節があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

こむら返りを起こしやすい病気

電解質(ミネラル)のバランス異常
下痢、嘔吐、脱水、人工透析、熱中症 など

血管病変
血管炎、バージャー病、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤 など

代謝異常
低栄養、糖尿病、肝硬変 など

内分泌疾患
甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症、アジソン病 など

神経筋疾患
脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脳梗塞、筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィー など

骨関節疾患
関節炎 など

薬剤の副作用
高血圧の薬、高脂血症の薬、抗がん剤、喘息の薬、利尿剤、ホルモン剤 など

秋になり、スポーツの秋、運動会などで体を動かす機会が多くなる季節ですので、短い秋を健康的に楽しみましょう!!

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