着床しない

着床しない

着床しない

受精卵は着床する際、子宮内膜を破って中に潜り込みます。子宮内膜の中からは絨毛が出てきて卵を包み込み、受精卵と子宮内膜がしっかりつながります。これで着床にいたります。子宮側からしてみれば、その内膜を柔らかくすることが、受精卵を中に取り込みやすくすることになります。

着床に問題があって妊娠しない場合、原因は大きく「母体側」と「受精卵側」に分けられます。母体側では、子宮腔に着床を妨げる器質的な要因がある場合とホルモンに問題がある場合です。
また受精卵側では染色体異常が挙げられます。

子宮腔に子宮筋腫が突き出ている場合や、子宮内膜にポリープができていると、その大きさや位置によっては着床しにくくなることがあります。
また流産や中絶を繰り返すと、子宮内膜が薄くなって着床しづらくなります。子宮内膜の厚さが6mm以下になると、妊娠することがかなり難しくなります。子宮内膜は排卵後、厚さが8mm以上を維持できれば妊娠できます。理想的な厚さは排卵後5~7日目(着床期)の厚さが13~20mmです。
ある排卵誘発剤を服用すると、15%くらいの人で子宮内膜が薄くなって着床しにくくなることがあると言われています。この場合は、ご自身に合った排卵誘発剤に切り替えれば大丈夫です。

卵胞ホルモンによって厚くなった子宮内膜は、黄体ホルモンの作用により受精卵が着床しやすい状態になります。黄体ホルモンは排卵後にできた卵巣内の黄体(排卵後の抜け殻である卵胞が変化したもの)から分泌されます。
この黄体の機能がうまく働かないと、黄体ホルモンが十分に分泌されず、子宮内膜が着床に適した状態になりません。これを「黄体機能不全」といいます。

卵胞ホルモン
・子宮内膜を厚くして、妊娠に備えます。

黄体ホルモン
・受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させます。
・エストロゲンの働きによって厚くなった子宮内膜を、柔らかく維持して妊娠しやすい状態にします。

妊娠に必要なホルモンは、脳や卵巣から分泌され、血液に乗って体全体に運ばれます。
血流が悪いと必要な場所に適切な量のホルモンが行き届かなくなるため、排卵障害や子宮内膜が厚くならないなどの不妊の原因につながる可能性があります。
血流を良くすることは、ホルモンのバランスが整い、また卵巣や細胞内のミトコンドリアに多くの栄養分を運び、卵巣やミトコンドリアがいい状態になることで良い卵が育ってくれることになります。

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