かすみ目とは?
かすみ目とは?
目の前がぼやけたり、視界が白っぽくなる症状を「かすみ目」といいます。
視力が落ちたわけではないのに、「見えにくい」「焦点が合いづらい」「白っぽくかすむ」といった不快感が日常生活に支障をきたすこともあります。
単なる疲れ目として放置されがちですが、体の不調や自律神経の乱れ、目の酷使が背景にある場合も少なくありません。

主な原因
主な原因
かすみ目には、いくつかの原因が考えられます。
中には病気の前兆である場合もあるため、原因を知り、適切な対処をすることが大切です。
◆ 目の酷使(VDT症候群)
•長時間のスマホ・パソコン・テレビによる目の使い過ぎ
•ピント調整の筋肉(毛様体筋)の疲労
◆ ドライアイ
•涙の分泌量や質の低下によって、目の表面が乾燥
• 涙が不足すると、光が乱反射して視界がかすむ
◆ 自律神経の乱れ
•ストレスや生活リズムの乱れにより、目のピント調整や涙の分泌に影響
◆ 老眼や眼精疲労
•加齢による調節機能の低下や、慢性的な目の疲れがかすみにつながる
◆ 全身の不調や疾患
•糖尿病・高血圧・更年期障害などの影響
•貧血・低血圧・冷え症などの循環不良
主な症状
•視界が白っぽくかすむ、にじむ
•ピントが合いにくく、焦点が定まらない
•目が乾く・重い・しょぼしょぼする
•まぶしさを感じやすくなる
•頭痛や肩こり、イライラ、集中力の低下
これらの症状は、夕方や疲れているときに強くなる傾向があります。
日常生活での注意点
● 目を休める習慣をつけましょう
•パソコンやスマホ作業は1時間に1回、数分の休憩を
•意識的に遠くを見る・目を閉じて深呼吸するだけでも効果的です
● 目にやさしい環境を整えましょう
•画面の明るさ・部屋の照明を適切に調整
•乾燥しすぎないよう、加湿器などで室内環境を整える
● 睡眠と栄養をしっかりと
•睡眠不足や栄養の偏りも、目の健康に大きく影響します
•ビタミンA・B群・E、ルテインなどを意識して摂取しましょう
● ストレスケアを
•自律神経の乱れは目にも影響します
•心身をゆるめる時間を日常に取り入れましょう
かすみ目と鍼灸治療
✅ 目の血流を改善する
かすみ目の主な原因のひとつは、目の周辺の血行不良や酸素不足です。特に、目の酷使(長時間のパソコン作業やスマホ使用)により、目の筋肉や周囲の血管が緊張して血流が悪くなると、視界がぼやけたり、目の疲れが取れにくくなります。
鍼灸では、目のまわりや後頭部、首・肩のツボを刺激することで、
•目の筋肉の緊張をゆるめる
•毛細血管の血流を促進する
•目の酸素・栄養供給を高める
これにより、かすみ目の原因となる眼精疲労や血行不良が改善され、視界がクリアになっていきます。
✅ 自律神経のバランスを整える
目の調節機能(ピント合わせなど)は、自律神経(交感神経・副交感神経)によって制御されています。ストレスや不規則な生活、疲労によって自律神経が乱れると、ピント調節がうまくいかず、かすみ目が生じやすくなります。
鍼灸は、副交感神経を優位にし、全身をリラックスさせる効果があり、
•目のピント調節力を正常化
•眼圧の安定
•目の乾燥や疲れの回復
などに繋がります。
✅ 東洋医学的には「肝・腎・脾」の調整がポイント
東洋医学では、**「目は肝の窓」**と言われるほど、肝(かん)と目は密接に関係しているとされています。
•肝の不調 → 目の栄養不足 → かすみ目や視力の低下
•腎の虚 → 老化による目のかすみや白内障などの症状
•脾の働きが弱い → 水分代謝の乱れ → 目のむくみ・疲労感
鍼灸では、これらのバランスを整えることで、「根本から目の状態を改善する」というアプローチをとります。
✅ 首・肩・頭のこりを緩めて、目の負担を軽減
現代人のかすみ目の多くは、「首・肩こりが原因の眼精疲労」と深く関係しています。鍼灸で首肩まわりの緊張を緩めると、
•頭部への血流が良くなり
•視神経への栄養供給がスムーズになり
•目の疲れやぼやけ感が軽減
結果的に、目そのものへの負担を和らげることができるのです。