12月 4, 2024

寒暖差アレルギー

寒暖差アレルギー

寒暖差アレルギーとは?

寒暖差アレルギー(医学的には、血管運動性鼻炎と呼ばれています。)は、季節の変わり目や急激な気温変化により、アレルギーのような症状が出る状態を指します。ただし、特定のアレルゲン(花粉やダニなど)によるものではなく、自律神経の乱れが主な原因です。
そのため、一般的なアレルギー検査では陽性反応が出ないことが特徴です。
自律神経とは代謝や体温などを24時間コントロールする神経です。
自律神経は交感神経と副交感神経という働き方が異なる2つに分かれています。
“交感神経は身体を活発に動かすときに働き、副交感神経は身体を休めるときに働きます”
交感神経、副交感神経の役割は次のとおりで、血管の収縮と拡張を担っています。
● 交感神経:血管の収縮、血圧上昇、心拍数増加
● 副交感神経:血管の拡張、血圧低下、心拍数減少
気温差によって自律神経が乱れることで、鼻の粘膜にある血管の収縮・拡張が対応できなくなり、寒暖差アレルギーの症状が現れると考えられています。

原因とは

寒暖差アレルギーの主な原因は、気温変化による自律神経の過剰な反応です。具体的には次のような要因が挙げられます。

・自律神経の乱れ
ストレスや不規則な生活により自律神経が過敏になっている場合、症状が悪化しやすい。

・気温の急変
冷暖房の効いた室内と外気の差、朝晩の気温の変化。

・ホルモンバランスの変化
特に女性はホルモンの影響を受けやすく、症状が出やすい傾向があります。

症状について

寒暖差アレルギーの主な症状は以下の通りです。

•鼻の症状:くしゃみ、鼻水、鼻詰まり
•のどの違和感:乾燥感やかゆみ
•目の不快感:涙目や目のかゆみ
•全身の不調:頭痛、だるさ、集中力の低下、蕁麻疹など

これらの症状は、風邪や花粉症と似ていますが、発熱がない点で異なることが多いです。

日常生活の注意点

寒暖差アレルギーを軽減するためには、以下の点に注意しましょう。

・衣服で温度調節
重ね着を活用し、外気温に応じて調整する。特に首元や手首、足首を温めることが有効です。

・適度な加湿
乾燥は鼻やのどの粘膜を刺激するため、部屋の湿度を50~60%に保つ。

・入浴でリラックス
ぬるめのお湯(38~40℃)にゆっくり浸かることで自律神経を整えます。

・規則正しい生活
十分な睡眠とバランスの取れた食事を心掛ける。特にビタミンB群やマグネシウムを多く含む食品がおすすめです。

予防策

寒暖差アレルギーを予防するためには、次の対策が効果的です。

・運動習慣の継続
ウォーキングやヨガなどの軽い運動で自律神経を鍛える。

・適応力を高める
普段から軽い冷水浴や温冷交代浴を取り入れ、体温調節機能を強化する。

・ストレス管理
深呼吸や瞑想を日常に取り入れて、心のバランスを保つ。

ストレスは自律神経の乱れを招いてしまいます。そのため、趣味や運動の時間を設けてストレスの解消に努めましょう。また、睡眠不足をはじめとした生活習慣の乱れは自律神経も乱してしまいます。自律神経を整えるためにも、十分な睡眠を取るなど、規則正しい生活を送るようにしましょう。
寒暖差アレルギーは一見軽視されがちですが、生活の質を大きく左右する症状です。日々の生活習慣を見直し、予防に努めることで快適な毎日を送りましょう。

Go to Top