10月 11, 2024

東洋医学からみる不妊

東洋医学からみる不妊

正常な基礎体温と「周期療法」

<月経期>
いらなくなった子宮内膜を外に排出するために月経が起こる。
・月経血を順調に押し出し、余分なものを子宮内から完全に出しきる。

<卵胞期(低温期)~排卵期>
エストロゲンの分泌が高まり、子宮内膜が増殖。卵胞が成熟し排卵する。
・月経後に不足しがちな「血」や潤いを補い、成熟度の高い卵子と新しい内膜をつくる手助けをする。気や血をめぐらせて排卵を促す。

<黄体期(高温期)>
卵胞が黄体に変化し、プロゲステロンの分泌が高まり、子宮内膜が厚くなる時期。
・子宮内膜が温かく柔らかい状態を保てるように気・血を補い、巡りを良くして、状態を整えながら子宮を温める。

周期療法を始める前に、体の問題点を解決することが必要になる

「周期療法」は現在、東洋医学と西洋医学の統合医療が進んだちゅうごくでは、非常にポピュラーな不妊治療法です。西洋医学の検査や基礎体温の状態も参考にしながら治療をしていく点が、大きな特徴です。
女性の体は、月経期、卵胞期(低温期)、黄体期(高温期)では、状態が異なります。
月経期は、不要となったものを排泄する時期です。内膜や血がきちんと排泄されずに、体内に残ってしまうと不妊も含めたあらゆる婦人病の原因である「瘀血」(血の滞り)になってしまいます。
そのため、月経期には気や血の巡りを良くして、瘀血にならないようにすることが大切です。
なお生活の中でも、月経時には下半身を冷えから守り、冷たい飲食物や生ものを避けるなど、体を冷さない工夫が必要です。

*生理時の瘀血の症状とは*
経血量が多く、経血の色はくすんだ赤黒い色で、粘りがある。レバー状の塊がある。生理痛が重く、周期が遅れぎみ等。

身体のベースづくりをすることが、妊娠への近道

周期療法は、不妊治療としては画期的な方法ですが、すべての人に向く治療法というわけではありません。特に、冷えや血の巡りが悪いといった問題がある場合には、まずその問題を解決しておく必要があります。また度重なるモルモン治療で、卵子が育たないような状態になっているときに周期療法を行うことは、決していいことではありません。
まずは冷えと瘀血を改善する治療を行い、身体の問題点がある程度改善されて、基礎体温も整ってきたところで周期療法に移ります。その後も、その時の身体の状態に合わたツボを使い、体質や体の問題に応じた治療をします。また途中で体の状態や症状が変わった場合には、それに応じてきめ細かく治療を変えていくことも大切です。

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